新年明けましておめでとうございます。
　まず、ご多忙にも関わらず「連合千葉２００８新春の集い」にご出席いただきました堂本知事をはじめとした来賓の皆さま、そして民主党千葉県連　長浜代表をはじめとした友好政党関係者の皆さまや連合千葉推薦の議員の皆さま、またこの新春の集いを共催いただいております労働者福祉団体の皆さま、そして連合千葉構成組織と地域協議会の皆さまに心より参会への御礼を申し上げますとともに、皆様方のこの１年のご活躍を心よりお祈り申し上げます。
　さて、年頭に当たり連合千葉を代表して一言ご挨拶を申し上げます。
昨年を代表する漢字が「偽」であったことは皆さまご承知の通りですが、昨年一年を通して私たちの最大の課題であった事を表す漢字の熟語と言えば「格差」であったといえるでしょう。連合千葉は昨年１年間、春季生活闘争や統一地方選挙・参議院選挙を通じて「格差是正」を訴える活動を展開して参りました。しかし、「格差」は雇用や所得などに留まらず産業や企業間、地域間と様々な分野へと広がり、問題は解決されておりません。ただ政府も社会も、格差問題から目を逸らすことはできなくなったのは間違いありません。
　私たちは本年も格差問題の解決に向けた取り組みを全力で進めますが、そのことは今日の社会のあり方を問うことに通じますし、また政治や政権の在り方をも問うことになろうかと思います。
　格差問題の一方、昨年は「ワーク・ライフ・バランス」の旗が振られ、それは少子化対策・子育て支援の課題と相まって、「働き方」の改革や「仕事と生活の調和」が叫ばれました。そして、昨年の暮れには連合本部の高木会長や日本経団連の御手洗会長の労使代表も一緒に調印した「ワーク・ライフ・バランス憲章」とその推進ための行動指針が政府のワーク・ライフ・バランス推進官民トップ会議でとりまとめられたのはご案内の通りです。
　「憲章」は、働くことで経済的基盤を確保し、家族や地域活動の時間が確保でき、多様で柔軟な働き方を選択できる、ことを掲げ、指針は週労働時間60時間以上の半減や女性の出産後継続就業率の増加などを挙げていますが、まさに、超長時間労働の正社員と不安定雇用・低賃金の非正規社員に象徴される現実を克服し変えていくことを社会全体で取り組むことが必要です。そしてその先には、必ずや連合が掲げる「労働を中心とした福祉社会」を垣間見ることができるのだと思います。本年をそのための飛躍の年にしていく決意です。
　「ワーク・ライフ・バランス」、仕事と生活の調和について触れましたが、その実現のためにも2008春季生活闘争を連合は全力で取り組みます。2007年の厚生労働省による「労働経済白書」でも「企業収益の増加が大きいが、これら企業部門で先行している回復を、雇用の増大、賃金の上昇、労働時間の短縮へとバランスよく配分することによって、労働者生活を充実させ、社会の安定を実現していくことが求められている」と指摘しています。
　今必要なことは、戦後の混乱と激しい労使対立を経て確立された「労使協議、雇用確保、公正な配分」という「生産性三原則」の基本理念にもう一度労使が立ち帰ることが極めて重要であると言えるでしょう。2008春季生活闘争ではこの立場に立って、「生活の質を高める賃金改善」「内需拡大、そして社会に循環する賃金改善」を掲げてマクロ的には実質１％以上の配分をめざします。
　合わせて本年はワーク・ライフ・バランスの実現のためにも総実労働時間の短縮をもうひとつの柱として取り組みます。所定労働時間の短縮や有給休暇の取得促進と時間外労働の削減、そのための時間外割増率の引き上げを求めた取り組みを推進します。
　また、春季生活闘争を通じてパートや派遣など非正規労働者の処遇改善そして労働相談や組合作りなどにも全力を尽くします。
　いずれにしても、しっかりと2008春季生活闘争を闘って、働く者の生活も会社も社会もより良くしていこうではありませんか！
　昨年の参議院選挙での民主党の躍進により、国会は衆参で与野党が逆転しております。様々な評価があるでしょうが、少なくても一方的な強行採決はできなくなりましたし、民主党が言っていたように様々な問題が国会で浮き彫りにされてきています。また、民主党は参議院で積極的に国民に約束した法案を提出しています。しかし、その実現のためには衆議院での与野党逆転、そして政権交代がやはり必要です。臨時国会が再延長され、閉会後日を空けずに通常国会が開会する状況で何時解散総選挙があるか予断を許しません。
　連合千葉はすでに民主党が公認を決定した10人の予定候補者について推薦を決定し、また選挙対策本部も立ち上げ、何時選挙があってもいいように臨戦態勢で臨んでいます。参議院には解散がありませんから、最低でも３年一般的には６年間民主党が優位な状況が参議院では続きます。それ故に日本の社会と政治の安定のためには、政権交代しか選択の道はありません。そのためには千葉での圧勝が不可欠です。民主党の皆さんには、奢ることなく民意を真剣に受け止め、不退転の覚悟で政権奪取に邁進して頂きたいと思います。私たちも小異をおいて全力で支援して参ります。それが勤労国民と日本の未来に必要な一歩であると確信して。以上申し上げて年頭の決意とさせて頂きます。