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第83回千葉県中央メーデー 実行委員長挨拶
2012.4.28
 
連合千葉 会長 黒河 悟

 昨年のメーデーは3月11日に発生した東日本大震災発生直後の開催となったことから「震災復興支援メーデー」と位置づけて実施をし、被災地支援を参加者と誓い合いました。
 あれから1年が経過し、被災地は復興・再生への道を踏み出しましたが、その道は決して平坦なものでないことはご承知の通りです。私たちは引き続き被災地の復興・再生に向けて全力で支援していくことを確認するために、本メーデーのサブ・スローガンとして「今、我々ができること!復興・再生を合い言葉に被災地支援に全力を尽くそう!」を掲げました。今後とも被災地の復興・再生支援に力を尽くして行くことを確認しあいたいと思います。
 また、被災地・被災者支援には、労働組合だけでなく、労働金庫や全労済、労福協などの労働者福祉団体、そして生協などの協同組合が大きな役割を果たしました。本年は国連が定めた「国際協同組合年」であり、震災で改めて評価された「共助=支え合い」への理解を深め、震災への支援はもちろんのこと、格差問題や貧困対策などについて、労働福祉団体や協同組合との一層の連携強化を図り取り組んでいくことを確認したいと思います。
 震災支援に関連して一点だけ申し上げます。被災地の復興・再生にとって、今、大きな障害になっている課題のひとつが、がれき処理です。処分方法や中間処理施設の確保の問題や残留放射能など様々な課題がありますが、がれき処理は復興・再生のために、被災地にとって避けては通れない喫緊の課題であり、「支え合いや絆」そして「分かち合い」の理念を今一度思い起こし、また知恵を出し、みんなで一歩前に進む努力をしていくよう訴えます。
  さて、日本経済は、震災に加えて円高やタイの洪水により一層厳しい環境に置かれています。とりわけ製造業への影響は大きく、千葉県内でも企業の売却や工場閉鎖が引き起こされ、その対策は待ったなしの課題であり、連合千葉は、昨年末から地域協議会の協力を得て、県や市など自治体に対する「経済対策」実施の要請行動を行うなど取り組みを進めて参りましたし、また2012春季生活闘争でも、日本経済の再生はデフレからの脱却無しにはなし得ないこと、賃金引き上げを行い消費=内需の拡大に繋げていくことを強く訴えて参りました。
 連合千葉は、「安心社会」実現のため、引き続き震災からの復興・再生と日本経済の再生とを車の両輪として全力で取り組みます。皆さまのご理解・ご協力をお願いします。
 この厳しい経済状況は、雇用の悪化に直結しています。失業率の高止まりの状況は改善されておりません。中でも若者の失業率は、10代は10%、20代は8%と高く深刻です。
 過日発表された千葉県の健康調査でも、20代・30代のストレス「有り」の回答は8割にも及び、若い世代の不安や不満は高まり、その根っこに雇用問題があるのは明らかです。
 そして、この若者の高い失業率は日本だけの問題ではなく世界的なものであり、国連やILOも「若者の雇用の安定」の必要性を世界に強く訴えています。メーデーは、「8時間労働制」を求めたことがその起源であるように、労働者が「人間らしい働き方」をめざし、その実現のために「働く者の国際的な連帯」を確認する日ですが、今日の最重要な課題が「若者の雇用問題」であり、そして「ディンセントワーク=人間らしい労働」の実現です。
 本メーデーでこのことを確認し、今後とも世界の労働者と連帯をして、その実現のために私たちも頑張って行く決意を申し上げ、実行委員会を代表しての挨拶とします。



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