2月5日(土)、千葉県労働者福祉センター大ホールで、「教育フォーラムちば2005」を開催しました。
【主催者骨子】
教育フォーラムも数えて7回目となりました。21世紀に入って早5年が過ぎますが、経済も社会も混迷から脱却できていません。連合は「労働の価値と働く事への誇りの復活」を通して、「働くことに最大の価値が置かれる社会を目指そう」と訴えています。
今社会は急激な変化に見舞われており、「社会の二極化と不安定化」が特徴となっています。一生懸命働けば将来の豊かさが思い描けた社会から、将来の不安だけが増大し、調査によると将来は今より生活が悪化すると考えている若者が40%、希望を喪失した若者の一つの現実がフリーターであり、ニートといえるのではないでしょうか。また、学校でのいじめ、不登校、引きこもりなど様々な課題と重なるものと考えられます。
こんな状況を踏まえ、「働くことに夢と希望を」どうしたらつなぐことが出来るのか、「教育と働くことはどう関われるのか」そして大人は子どもと学校・家庭・地域でどう向き合えるのかなど、教育問題全般について、今回は皆さんと一緒に考えてみようと思います。
【基調講演・骨子】
講師:町沢 静夫 先生 (精神科医・医学博士、町沢メンタルヘルス研究所所長、他)
今時の子どもは、家庭において、親の保護下にある時が人生で最良の環境となっている。このことによる弊害として「働かない若者」となっているのではないか。
勉強をしているふりをすれば、親はうるさく言わず、家庭においては何も役割を持たない若者はやりたい放題の「王様、お姫様」状態、社会へ出たとたん最下位に位置づけられ、やる気すらなくなってしまう。言い換えれば、「起こるべくして起こった」現象といえる。
家庭での「しつけ」、とりわけ母親の影響を敏感に受け取っているといえる。家庭を顧みない父親の存在感のなさが拍車を掛けているともいえる。
自分自身の身の回りを中心とする「極めて狭い社会感」でしか物事を捉えられていない事から、一般的な社会秩序にも従えない事の影響も伺える。
家庭・家族・学校・社会、全てに根っこがあり、改善の芽もある事の認識を持ち、やれるところから、また次に繋げる事を共に考えていきたい。
【パネルディスカッション】
コーディネイターとして、問田和彦氏(ちば県民教育文化研究所事務局長)を迎え、若者代表、教職員、地域スポーツ団指導、企業経営者、町沢講師を加え、会場からの質問も交え、意見交換をしました。
お互いの考え、気持ちを話し合う中で、会場参加者の皆さんを含め、子供たちが育つ教育環境を整えることを共に考えることが出来ました。 |