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トップページ政策・政治2006年度〜2007年度政策・制度要求と提言目次II.雇用労働政策

2. 雇用労働政策

【 労働法遵守・ワークルールの適正化 】

1.雇用に関するセーフティーネットの充実と職業能力開発事業の強化推進  》
1.  転職などの労働移動が不利にならないよう、在職者の各種教育訓練や社会変化に対応した能力開発などの支援体制を、 企業ニーズ等の把握もした上で整備拡充する。

2.  倒産・解雇による離職者のための「生活安定資金制度」や、育児・介護休業者に対する「育児・介護休業者生活安定資金制度」の周知徹底をはかると共に融資対象費目(住宅)の拡大など制度充実を図る。

3.  離職を余儀なくされる労働者に対する再就職支援のために「県民再就職支援センター」と地方労働局との連携をはかり、キャリアコンサルティング、および、再就職に結びつく能力開発の機動的な実施等がなされるよう、職業紹介と能力開発が連動した離職者支援体制を確立する。

4.  企業内における労働者個々人のキャリア形成のためにキャリアコンサルタントの配置や「キャリア形成促進助成金」を有効に活用した人材育成支援体制などの環境整備を進める。

2.ハローワークの機能充実  ※印は 労働局への提言内容となるため、県へは「参考扱い」
職業紹介・能力開発の連動した離職者支援体制を確立・強化する。
※1. 相談窓口の充実 (参考) 
(1) 求人情報内容の充実(幅広いサービスエリアに対する情報の充実)
(2) 職業訓練に対する情報提供と相談業務の充実

※2. ハローワークの要員数の強化 (参考) 
(1) 失業者数の増加に伴う業務量の増加に対応するためハローワークの要員数を強化し窓口業務の充実を図る。

※3. ハローワークの設置場所の増設(市町村役場への 普及促進 ) (参考) 
(1) 各地域での失業者の現況に併せたハローワークの増設(特に京葉・東葛地域)
(2) 市町村の自治体窓口にも情報提供窓口の設置をするなど、地域密着型のきめ細かい紹介活動を展開する。

3. 労働関係諸法の周知・遵守の徹底と雇用環境の変化に
対する公正なワークルールの確立をはかる 》
1.  地域の産業振興と労働者生活を守るために、あらゆる公契約において、公正労働基準の確保、環境、安全衛生など社会的価値も併せて評価する総合評価制度の導入を促進する。その際は明確な評価基準を設定する。また、公正労働基準と労働関係法の遵守を公契約の基準とする「公契約基本条例」の制定に向け検討を進める。

2.
 県が有する行政サービス機能を充分に活用した労働法制に係わる事項の周知・啓発や労働相談への的確な対応などを迅速に進めるための千葉労働局との連携体制の整備強化に努める。

※3. すべての職場において公正な労働基準を確保する。 (参考)  
(1) 労働基準法をはじめとする労働法の周知、指導・監督を強化して法の遵守と法違反の一掃をはかり公正な労働基準を確立する。特に、中小企業者に法の遵守を強化する。
(2) 就業規則や各種労使協定の管理については、協定期間切れの放置などをなくす指導を強化し、法改正に伴う改訂の指導などキメ細かな対応を行う。
(3) 法改正に伴う就業規則や労使協定の見直し・改訂が必要な場合には中小企業団体を通じて事業主への指導を強化する。
(4)
タクシー業界における「地域別最低賃金割れ」の実態を把握し、労働監督行政としての必要な対応をはかる。

※4. 不払い残業を撲滅するため、厚生労働省通達「労働時間の適正把握基準」「賃金不払」残業解消指針」の周知徹底と相談窓口の充実等を通じて、基準が確実に履行されるよう取り組みを行う。労働時間法制違反に対しては摘発と是正指導を強力に行う。そのために労働基準監督官を増員して、臨検監督実施率を高める。 (参考)  

※5. 社会保険(労働保険)へのパート・派遣労働者の加入促進と義務づけを推進するために指導を強化するとともに、 中小企業等の社会保険からの違法な脱退問題については、法の厳格な適用を行う一方で、支払猶予制度や融資制度などの対策を講ずる。また、加入者本人の救済制度を設ける。 (参考)  

※6. 賃金・労働時間等の諸条件の書面による交付の徹底をはかる。 (参考)

※7. 昨年4月に労働基準法が改正されたが、不当解雇などの労働相談が後を絶たない状況にある事から、労働法令の周知徹底の強化に合わせ、整理解雇四要件と 1994 年の「3.16 通達」について周知徹底活動を行う。  (参考)  
(1) 事業主の安易なリストラや解雇の増加に対し、労使双方に整理解雇四要件の周知徹底を図る。
(2) 労働相談に対し、丁寧な相談体制を図ることとした「3.16 通達」の周知徹底を強化する。

4. 実労働時間1800時間の実現 》
1.  次世代育成支援対策推進の観点からも、「千葉県民の日」を軸とした休暇取得促進運動などの具体的取り組みを検討・実施し、典型労働者の年間労働時間短縮(目標 1,800時間以下)の早期達成に向けた啓発活動を推進する。

※2.  裁量労働制の導入状況、ならびに制度の運用実態を把握し、是正すべき点などの検討をすすめる。「企画業務型裁量労働制」及び「専門型裁量労働制」の実施状況(対象事業場、対象業務、対象労働者、苦情処理など労使委員会の設置等)について実態を把握し、基準監督署の臨検指導など、適切な運用をはかる。 (参考) 

※3.  労働時間法制の遵守と労働時間管理の徹底の取り組みを強化し、労働時間の短縮により仕事と家庭の両立・豊かさを実感できる生活を実現する。 (参考) 
(1). 男女がともに仕事と家族的責任を担えるよう、社会インフラの整備と労働者の健康確保の観点から時間外労働・休日労働の削減に向け、三六協定と同特別条項の基準を明確にし、時間外労働の適正化に向けた周知と上限規制の実効性確保等監督・指導の徹底をはかる。

5. 均等待遇の原則の確立 》
1.  パートタイム、有期契約、労働者派遣、請負など多様な雇用就労形態で働く者の労務管理のあり方について周知徹底をはかると共に、「非典型労働者の実態調査」をおこない、同一価値労働・同一賃金を原則とする「均等待遇の確立」や「不当な差別禁止のルール化」に努める。

※2
 パートタイム、有期契約、労働者派遣、請負など、多様な雇用就労形態で働く場合の均等待遇原則の確立、不当な差別禁止のルール化を行う。  (参考) 
(1)
パートタイム労働者の均等待遇原則を確立する。
1
常用雇用と労働条件の時間比例を原則とする「短時間正社員 (短時間勤務)」制度について、労働者の希望に応じて選択できる制度として導入されるよう、好事例紹介等の情報提供などの支援策を行う。
(2)
改正労働者派遣法を踏まえ派遣労働者の雇用安定および均等待遇をはかるとともに違法派遣(偽装請負)の一掃をはかる。
 
1
法および派遣元・派遣先指針の遵守の指導、違法派遣に対する業務停止、許可取り消しなどの行政処分の徹底をはかる。また、派遣元・派遣先指針の遵守状況を把握し、その結果を公表する。
2
「派遣と請負の区分基準(37号大臣告示)」について指導監督を強化するとともに、請負の場合には、労働・社会保険の加入についても社会保険事務所との連携をとり、指導をする。
3
業種、業務、規模、期間、労働条件、労働・社会保険の加入状況等、請負に関する実態調査を行う。

(3)

介護労働者の労働条件改善をはかるため、「訪問介護労働者の法定労働条件の確保について(通達)」について介護事業者に対する周知徹底をおこなう。

3.  千葉労働局と連携し、「改正労働者派遣法」、「派遣元・派遣先が講ずべき措置に関する指針(性別による差別の禁止、セクシュアル・ハラスメントの防止など)」や「パートタイム労働法」の遵守状況を把握し、その指導に努める。

6.ワークシェアリングを推進し、雇用の安定と働き方・暮らし方の変革を進める。 》
1.  ワークシェアリングの導入に関する国の助成制度の周知と活用を促進するため、各種情報媒体を活用した普及に努めるとともに、好事例の紹介も各種情報媒体を活用し積極的に行う。


7.構造改革特区創出に対する適正な労働条件の確保 》
1.  「21世紀のちば経済活性化戦略」に伴う特区構想の推進にあたっては、適正な労働条件が確保され、真に雇用創出や地域活性化に資するよう進める。

8.60歳以降の継続雇用制度の定着と高齢者雇用促進に係わる指導徹底 》
1.  改正高齢法を踏まえ、65歳までの定年延長や希望者全員の再雇用など、継続雇用制度が確保されるよう指導を徹底する。

2.  中高年齢者の再就職にあたり、「改正雇用対策法」に基づき、労働者の年齢を理由に募集・採用の対象から排除しないよう、指針の周知徹底を労働局と連携しながら行う。

 2007年問題に対応する労働行政の施策を早期に進める。施策検討にあたっては、労働諸条件や作業環境、健康管理など、対象者のニーズを把握し進める。

9. 障がい者雇用対策の推進 》
1.  障がい者の社会的な自立をはかりながら職業を通じた社会参加をすすめるため、障がい者が可能な限り一般雇用に就くことができるよう、障がいの特性に応じたきめ細かい障がい別(身体、知的、精神)対策を総合的に行う。また、法定雇用率未達企業に対し、各種助成金制度のPRや市長村における「障がい者基本計画」の策定を指導するなど、障がい者施策の充実に努める。

2.  障がい者が自立するためには、雇用機会の拡大が不可欠であり、NPOとの連携や地域における就労支援ワーカーの拡充を進めると共に、活動拠点となる中核地域生活支援センターと福祉作業所の増設をはかる。

3.  企業組織再編への対応と特例子会社制度の導入による障がい者雇用を促進する。とくに、改正障がい者雇用促進法において、実雇用率が特例子会社を含む企業グループ単位で算定を可能としたが、障がい者が特例子会社に囲い込みにならないよう、障がいを持たない者と同等に生活し、活動する社会を目指す理念(ノーマライゼーション)を盛り込んだ企業綱領を定めるなど、指導を徹底する。

4.  障がい者の解雇防止と再就職支援強化する。
(1) 県が行う「障がい者就業支援キャリアセンター」の相談活動と、千葉労働局(ハローワーク)が行う「障がい者雇用機会創出事業(トライアル雇用)」等、県・労働局が連携を強化し一体となって取り組む。
(2) 障がい者であることで解雇の対象とならぬよう、ハローワークの体制を拡充し、在職中からの相談援助や再就職に向けた相談援助を拡充する。
(3) 「障がい者雇用機会創出事業(トライアル〈試行〉雇用)」を拡充するとともに、とくに障がい者雇用の経験の少ない事業主へ活用を促進する。

5.  「改正障がい者雇用促進法」を踏まえ、知的障がい者、精神障がい者などの職場での適応を容易にするためのジョブコーチ(職場適応援助者)事業について、身近な地域において就労移行支援機能を果たせるよう、配置数の拡充と活用の周知を徹底する。「地域障がい者職業センター」でのリワーク事業を発展させ、復職後の雇用継続に対する支援も含めた総合的な支援を拡充する。


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