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トップページ国民運動・ボランティア2016平和行動in長崎

平和行動in長崎

 去る2016年8月8日から9日の連合主催の平和行動in長崎には、連合千葉からは10名(女性4名、男性6名)にて参加しました。

 71年前、広島に原子爆弾が落とされた3日後の1945年(昭和20年)8月9日に、長崎に第2の原爆が落とされました。この原爆は、11:02に爆心地上空500m付近で炸裂し、火の玉の表面温度は太陽と同じ約5,000℃だったと言われており、爆心地周辺数キロメートルは一瞬で焦土となりました。炸裂したおりの熱線のすさまじいエネルギーによって人や建屋が焼かれた直後に、爆風によって崩れた家の下敷きとなった多くの人々はそのあとの火災によって犠牲者が多くなってしまいました。それに加え原爆の放射線は人体を貫き、無傷であった大多数の人がその後に亡くなっていき、今でもそれによる後障害や健康への強い不安に苦しみ続けている方々がおられるとのことです。
 原爆資料館発行「長崎の証言」(連合ナガサキ集会資料)によると、1945年8月9日の長崎市人口が約24,000人であり、原爆による被害者数は、同12月末までの推定で死者73,884人、負傷者74,909人と記載されていました。

 8月8日15:30から長崎県立総合体育館において、「連合2016 平和ナガサキ集会」が連合構成組織・地方連合会から3,292人の参加のもと開催されました。
 神津会長から読み上げられ確認された「ナガサキからの平和アピール」より一部を紹介します。
 昨年5月、現職のオバマ大統領が人類最初の原爆被爆地である広島を訪問し、核兵器のない世界を目指すと強調されたことを評価したうえで、「人類最後の原爆被爆地の長崎を訪問し、この惨劇を三度繰り返さない決意を示すことを求める。そして、各国のリーダーが広島・長崎を訪れ、原爆被害の実相に触れる機会を持つことで、核兵器廃絶に向けて真摯に行動することを強く求める」。また、「『各実験の中止』、『核兵器廃絶』に向けて、今後も世界に向けて強く、広く、働き続けていくとともに、次世代への継承を発展させていく」など述べられました。

 8月9日10:30から、原爆犠牲者の遺族、長崎市長をはじめとする県市関係者、総理大臣や衆参議長などが参列のもと執り行われた「長崎原爆犠牲者慰霊平和祈念式典」に参加しました。同式典の様子はテレビ報道されていますが、私たちはテント周辺の透き通る青空のもとで汗しながら一連の式典を見守りました。
 式典の冒頭、この1年間に亡くなられた原爆死没者3,000人強の方々の奉安がされ、当日現在(8月9日)172,230人の名簿登載者になったとの紹介がありました。
 長崎市長の「長崎平和宣言」は、国内外に発信されました。その中の記さられていた訴えをいくつかご紹介します。
 「核兵器保有国をはじめとする各国リーダーの皆さん、そして世界中の皆さん。長崎や広島に来てください。原子雲の下で人間に何が起きたか知ってください。事実を知ること、それこそが核兵器のない未来を考えるスタートラインです。」
 「我が国は日本国憲法の平和の理念に基づき、人道支援など、世界に貢献することで信頼を広げようと努力してきました。ふたたび戦争をしないために、平和国家としての道をこれからも歩み続けなければなりません。」
 「市民社会の一員である私たち一人ひとりにもできることがあります。国を超えて人と交わることで、言葉や文化、考え方の違いを理解し合い、身近に信頼を生み出すことです。オバマ大統領を温かく迎えた広島市民の姿もそれを表しています。市民社会の行動は、一つひとつ小さく見えても、国同士の信頼関係を築くための、強くかけがえのない礎となります。」
 「被爆から71年がたち、被爆者の平均年齢は80歳を越えました。世界が『被爆者のいない時代』を迎える日が少しずつ近づいています。戦争、そして戦争が生んだ被爆体験をどう受け継いでいくかが、今、問われています。」、「若い世代の皆さん、未来のために、過去と向き合う一歩を踏み出してみませんか。」など述べられました。

 同日14:00からは、原爆落下中心地碑や平和公園などを回る「ピース・ウォーク」に参加しました。案内役は、連合長崎の青年委員会と女性委員会を中心とするメンバーであり、被爆者からの聞き取りや現地調査などの事前研修に参加したうえで対応されたとのことです。
 この後、19:00からの「万灯流し」に参加しました。これは1949年8月9日、犠牲者の慰霊と恒久平和を願い、手作りの万灯を浦上川に流したのがはじまりだと言われています。
 連合千葉を含めた連合参加者は、それぞれ万灯に恒久平和などの願いを書き込み、ろうそくに火をつけ、地元の子供たちも含めた多くの参加者とともに万灯を地元奉賛会の方へ渡しました。集められた万灯は、日が沈み暗闇となった浦上川を少しずつ流れる様はまさに幻想的でした。

 私たちは、恒久平和の実現に向けて核兵器廃絶への新たな一歩を進んでいかなければならいないと改めて認識し、長崎での「祈りの2日間」を終えて帰途に着きました。



連合千葉の参加者

万灯流し前に神津会長を囲んで

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