連合千葉

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会長挨拶・談話

2021/04/29 第92回千葉県中央メーデー 実行委員長挨拶


 連合千葉構成組織並びに各地域協議会の組合員・ご家族の皆様おはようございます。連合千葉で会長を仰せつかっております小谷です。
 第92回千葉県中央メーデーにあたり、主催者を代表してご挨拶申し上げます。まずは常日頃の連合千葉の諸活動に対するご理解・ご協力にこの場をお借りしまして厚く御礼申し上げます。
 さて、本年の第92回千葉県中央メーデーにつきましては、昨年に引き続き新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から、従来のような大規模な集会およびイベントの開催を見送らざるを得ないとの判断をいたしました。まずはこの点のご理解をいただきたく存じます。
 ただ今年は、各地域協議会の協力をいただきながら、この中央会場をはじめ県内の9つの地点をWEBでつなぎ、それぞれソーシャルディスタンスを確保しながら、WEBでの視聴参加を含めて、連合千葉として一体感のもてるメーデーとすべく、初めての県内同時開催としています。こうしたことを含め改めて連合千葉全体として「労働者の祭典」としてのメーデーの意義を確認し合いたいと思います。

 また、本日は、本会場並びに地協の会場に多くのご来賓の皆様にご出席いただいています。本会場には熊谷知事、神谷千葉市長をはじめ、政党、福祉団体、関係団体の代表の皆様にご出席いただいています。後ほどご紹介があろうかと思いますので私からは控えさせていただきますが、全会場を代表して厚く御礼申し上げます。
 本来であれば、まだまだ多くのご来賓の皆様とメーデーの開催を喜び合いたいところですが、コロナ禍ということを勘案いたしまして、メッセージでの参加をお願いしていることを御理解願います。

 さて、昨年来の新型コロナウイルスの感染拡大は、様々な業種・業態へ影響が広がり、私達働く者へ大きな衝撃を与えることとなっています。すでにコロナ禍による失業者は10万人を超えていると推計されるなど、多くの働く仲間の雇用と生活が脅かされています。働く者にとって雇用は生活の礎であり、雇用を守る、あるいは円滑な労働移動を含めて失業を防止することは労働組合の社会的役割です。それぞれの労使での雇用を守るための話し合いはもちろんですが、各種助成金・支援金の拡充、セーフティネットの整備など、国・県・市町村それぞれに対する適宜・適切な対応を求めていくことも連合としての責務であります。それぞれの立場でのこうした取り組みがされるようお願い申し上げます。

  その一方で、雇用を守ることの一番の対策は労働組合を作ることであります。昨年の労働組合推定組織率は17.1%と、前年より0.4ポイント高くなっていますが、これは組合員数の増加よりも、コロナの直接・間接的な影響をはじめとして雇用労働者数が約100万人も減少したことが大きな要因となっています。いずれにしても、働く者のうち8割以上の人が組織されていないことであり、労働組合があれば、雇用に対して様々な対応策ということもあり得たかもしれません。雇用を守る、失業を防ぐためにも労働組合作り・組織拡大の取り組みも重要なわけであります。連合千葉としても、それぞれの構成組織・地域協議会と連携をしながら、積極的な取り組みをしていくことを改めて確認し合いたいと思います。

 また、このコロナ禍では、医療・介護・福祉の関係者をはじめとするいわゆるエッセンシャルワーカーといわれる人たちは、日々感染の恐怖・不安と闘いながら、懸命に私たちの生活を支えてくれています。改めてその働きに感謝申し上げます。しかし、そうした苦労ある働きにも関わらず、その処遇は、働き方の価値に対して総じて低い水準にあると言われています。
 連合は、こうした状況に鑑み、2021春季生活闘争では、コロナ禍で必死になって頑張って働いている人たちへ賃上げを波及させていくためにも、労働組合として役割を果たすべく取り組みを進めてきました。
 これまでの回答結果では、コロナ禍の厳しい状況によって、昨年を下回る回答となっていますが、それでも頑張った交渉の成果として、多くの組合で賃上げの回答を引き出し、連合本部では2014年以降の賃上げの流れを続けているとの受け止めがされています。特筆すべきは、より厳しい環境に晒されている有期雇用・短時間勤務者・契約社員等の賃上げが一般組合員の引き上げ率を上回る結果となっていることです。こうした成果を最低賃金の引き上げを含めてエッセンシャルワーカーをはじめとする労働者全体への広がりへとつなげていかなければなりません。連合千葉としても引き続き回答引き出しへの支援を行うとともに、賃上げの成果はもちろん、働き方改革に関する事項も併せて、取り組みを進めていく所存です。

 次に政策制度改善・政治活動について述べさせていただきます。
 昨年来コロナ禍への対応という点で、それぞれの行政の対応が強く注目されました。極端な言い方をすれば、それぞれの行政がどのような対応・説明をしてきたのかという首長の姿勢が、当該住民の不安を払拭するか、否かという状況にさえあったと思います。
 そうした中、今年の千葉県では直近の銚子市長選を含め自治体の首長選挙が多く執行されています。改めて推薦候補者必勝に向けた皆様方のご理解とご協力に感謝申し上げます。
 特に3月21日には県知事選挙、政令指定都市である千葉市の市長選挙が執行されたところであり、本日、会場には熊谷知事、神谷千葉市長にお越しいただいています。まずは引き続き雇用を守るための政策をはじめとして働く者・生活者の視点からの政策実現に向けたご尽力をお願い申し上げます。
 そのうえで、当面の優先すべき課題はコロナ禍への対応です。千葉県も千葉市を含む東葛地域12市について、蔓延防止等重点措置の対象地域に指定されています。そして今始まっているワクチン接種に関しては、その対応は各自治体に委ねられているところであり、各行政の的確な体制整備が強く求められています。早期収束のための対応、その一方では休業に対する補償など、速やかな対応が必要となります。各地域協議会を含め、推薦首長を中心に各行政と連携を図りながら、適宜・適切な対応を求めていきたいと思います。

 一方で、国政レベルにおいては、本年10月までには、衆議院議員選挙が確実に執り行われます。4月25日にはその前哨戦ともいえる補選・再選挙が、北海道・長野・広島で行われました。結果は、野党の全勝となったところでありますが、マスコミの受け止めでは、前安倍政権から続く与党の政治と金の問題、政府のコロナへの対応の不備といったことに対する反発や不満が現れた結果と評されています。
 言うまでもありませんが、立憲民主党を中心とする野党の皆さん方には、こうした批判の受け皿となることだけでなく、実効性ある代案を示すなど政権を担える政党であることを国民に示していくことが重要であると考えています。そうしたことが連合としての支援の力がより強まるものと考えています。
 いずれにしても、衆議院議員選挙に向けての体制整備の確立は急務であり、連合千葉としても、内部の整理はもちろん、立憲民主党県連並びに各総支部と連携を図りながら取り組みを進めていく所存であります。

 3点目に「助け合い・相互扶助」という点について触れさせていただきます。今年は東日本大震災から10年、熊本県を中心とする九州地震から5年が経過するという、まさに節目の年となっています。連合として、いずれも災害発生以降、救援カンパ、救援ボランティア、政府への要請等、中央・地方における様々な支援活動を行ってきました。
 加えて一昨年には、この千葉県も台風の被害を受けたところであり、そのことを含めて日本の至る所で毎年のように様々な自然災害が発生しています。そしてこうした自然災害による被災者には、今なお不自由な生活を余儀なくされている多くの人々がいます。
 我々の労働運動の原点は「助け合い・相互扶助」にあります。働く人・生活する人の苦難に対して、全国の働く仲間や各福祉団体と連携を図りながら、その支援という活動を強化していかなければなりません。こうした災害の記憶と教訓を風化させることなく、防災・減災の強化と、個々人の災害への備えといった点を皆さん方と改めて認識し合いたいと思います。

 その他にも、長時間労働の是正や同一労働同一賃金といった働き方改革への対応、ミャンマー国軍によるクーデターに対する抗議を含めた国際連帯活動等々、多くの課題や広くアピールすべき項目はありますが、時間の関係上割愛することをご容赦願います。

 最後になりますが、メーデーは「労働者の祭典」であり、「労働の尊厳を称える」ことにあります。本年のメーデーを一つの契機として、改めて「働くことを軸とする安心社会の実現」に向けて、連合千葉・構成組織・地域協議会、そして職場・家族が一丸となって取り組んでいくことを確認し、そして皆様の一層のご理解とご協力をお願い申し上げ主催者を代表しての挨拶といたします。

以 上

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