連合千葉

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会長挨拶・談話

2021/10/22 連合千葉第18回定期大会 小谷会長あいさつ

 本日は県内各地からそしてWebでの参加、大変ありがとうございます。常日頃から私ども連合千葉の諸活動に対しましてご理解とご協力を頂いておりますことに、この場をお借りし篤く御礼を申し上げます。本大会は新型コロナウィルス感染防止の観点から、連合千葉結成以来、初めてのWeb併用開催というかたちをとらせていただきました。決議方法等従来と違った対応があることを会場ならびにWeb参加双方の皆さま方のご理解とご協力を賜るように、先ずもってお願いを申し上げます。また、来賓や傍聴者の来場をご遠慮いただくとともに、会場もホテルのご協力を頂いてソーシャルディスタンスを確保しながら、スペースを確保いたしております。さらに、議長からありました通り、時間も出来る限り短縮した運営を心掛けるなど、主催者として出来る限りの対策を講じた上での開催であるということについてご理解を頂きたいと思います。

 それでは連合千葉役員を代表して一言ご挨拶を申し上げさせていただきます。連合千葉第16期体制2年間を振り返りながら、連合千葉としてあるいは、労働組合として取り組むべき課題について、述べさせていただきます。16期を振り返れば、先程来ありますとおり新型コロナウィルスに振り回された2年間、こう言っても過言ではないと思っております。現状は第5波と言われる波が過ぎ去り、多少落ち着いた感はありますが、いつまた感染拡大が始まるか不安が続く状況です。そしてこの2年間は新型コロナにより経済、社会そして我われ働く人、あるいは労働運動、組合活動にも大きな影響を受けたわけです。働く者の立場から見れば、人流抑制による直接的に影響を受けた飲食業、観光業、あるいは交通関係産業、こういったことを始めとして、間接的な影響を含め、多くの産業、企業に働く人が影響を受けてきたわけです。解雇や雇い止め、自宅待機等々、収入の減少あるいは収入が無くなるといった、生活がままならない人が多く発生するなど、未だにその影響が残っています。とりわけパート、アルバイト、派遣社員といった不安定な雇用で働いている人、働く中でも弱い立場の人たちに強く影響が出たといっても過言ではないと思っています。今回のコロナ禍で明らかとなった不安定な雇用に対しまして、守る、あるいは救う、こういった社会的なシステムの構築、いわゆるセーフティネットとしてきちっとした形で構築をしていくことが大変重要だということをあらためて認識させられたと思います。同時に、雇用を守るといった観点からは集団的労使関係の構築、すなわち労働組合の組織化というものが必要だということで、社会的な理解活動、組合づくりへの手助け、といったものが我われ連合に課せられた責務であると感じています。一方で、コロナ禍においては、医療、介護に従事する人、生活品を始めとする販売員や物流関係者など生活インフラを支える多くの人たちは、コロナの感染という恐怖と不安と闘いながら、懸命に私たちの生活を支えてくれています。あらためて、敬意と感謝を申し上げたいと思います。こうした所謂エッセンシャルワーカーと言われる人たちの処遇は、働き方にくらべて総体的に低水準と言われています。そのために離職をする人も後を絶たないという指摘もされており、その労苦に見合った処遇の引上げということが大きな課題であると認識しており、連合の役割を果たしていかなければならないと、強く感じています。

 新型コロナに関連する連合運動という点では、16期の前半年度は新型コロナ感染防止対策が明確にされていなかったこともあり、とにかく人流を抑える、このことに徹してきたわけです。その結果として2020年は、春季生活闘争の総決起集会を中止し、第91回のメーデーはWeb配信のみといたしました。それ以外の各種会議についても、持ち回り開催、中止、延期、といった対応をせざるを得ず、労働組合としての体をなしていなかったと受け止めています。前半年度から後半年度にかけては、構成組織とともにWeb環境の整備を行い、会議のWeb開催をはじめ決起集会やメーデーについても、各地域協議会と中継によるWeb開催といった工夫を凝らしながら、開催の趣旨を担保すべく取り組んできました。とりわけメーデーにおいては、全体的な参加者の制約はせざるを得ませんでしたが、各地協の開催日を調整してもらいながら、連合を結成以来、初めて同日で開催をいたしました。このことは連合千葉メーデーとしての一体感の醸成をより強くしたと受け止めています。コロナ禍によって構成組織あるいは組合員個々人のWeb環境整備が進んだことによって組合活動への参加方法のバリエーションが広がったと受け止めていますし、このことは今後にも生かせると思っています。ただ一方で、注意しておかなければならないことは、効率化、あるいは利便性といったことのみで組合活動の本旨をないがしろにするようなことはあってはならないということです。基本はそれぞれの取り組みの目的と照らし合わせて、参加方法等の選択をしていくことであり、このことは構成組織との共通の認識として持っておきたいと思います。いずれにしても、コロナ禍によって生じた、活動の変化は時代の変化に適応した運動を選択していく、一つのきっかけにすべきだと、捉えておきたいと思います。

 次に政治について触れます。昨年の9月に安倍元首相の辞任、菅内閣が発足をしましたが、わずか1年で岸田内閣へ移行し、今月の14日に衆議院の解散、そして19日に衆議院選挙の公示がなされ、今その真っ只中にあります。振り返れば、丁度4年前の連合千葉第16回定期大会も衆議院選挙の真っ只中で開催されました。その時は旧民主党が分裂をし、我われ連合千葉、あるいは連合本体もそうでありますけれども、支援政党が割れるといった中で、きわめて難しい舵取りを余儀なくされたわけです。それから4年が経過し、我われの応援をする候補者が立憲民主党に多く集まったわけですが、連合が目指す政権交代可能な二大政党的政治体制に向けては、全てが一本化したというわけにはいきませが、大きな塊ができたことは4年前との大きな違いです。今回の衆議院選挙は岸田新内閣発足したてということもあり、詳細な内閣の体制が明らかにならないままの選挙であるが故に、何が真の争点になるのか不明な点も多いということも事実だと思います。ただ、これまでの安倍政権時代からの「森・加計・さくら」をはじめとした、所謂、政治とカネの問題につきましては、未だ国民に対して明確な説明責任を果たしていないと思っています。都合の悪い事に蓋をするような政治、国民不在の政治、民主主義をないがしろにする政治、隠蔽・改ざん・忖度の政治、加えましてコロナ対応のワクチン接種の対応のまずさ、自治体任せの対応といった政策等々、こうした政治に終わりを告げなければならないという選挙であると思っています。過去2回の政権時代を振り返ると、その時代背景はいずれも与党自民党の驕りや歪み等によって政治とカネの問題がクローズアップされた選挙でした。そのことに対する国民の怒りが追い風となり政権交代につながったという背景があります。そして今回の選挙も同様に政治とカネの問題をはらんだ選挙です。国民が主役の政治、民主主義を取り戻すための選挙、まさに政権交代を強く求める、こういった選挙にしていかなければなりません。そのためにもわれわれ連合千葉として、構成組織、地域協議会と一丸となって、候補者の周知、投票の棄権防止、こういった取り組みをはじめとして、推薦候補者の必勝に向けたあらゆる取り組みをしていく、このことを皆さま方とあらためて確認をし合いたいと思います。

 その他にも課題は多くありますが、時間の関係上、幾つか簡単に述べさせていただきます。まず、自然災害への対応という点でありますが、これは幾度となく申し上げていますが、自助・共助・公助を基本に、それぞれに対して労働組合組織としての役割を果たすべく常日頃の準備が必要だということです。次にジェンダー平等、とりわけ男女平等参画推進に関してですが、なかなか目標どおりに進まないという現状の下で、構成組織単位で着実に進めていくことが先ずは重要だと思っております。その上で、連合運動への参画ということが基本であるということを皆さま方と認識の共有化をはかっておきたいと思いますし、先ずは単組・支部での取り組みを要請するとともに、構成組織からの指導・チェックをお願い申し上げます。

 そして、人材育成につきましては、連合千葉30周年の記念事業として、「未来塾」、これを立ち上げました。連合千葉はもとより構成組織の将来を担う人材を育成していくためにも重要な取り組みです。各構成組織の強化に資するという認識のもとに、引き続き積極的な参画をお願いいたします。

 その他にも申し上げたい点はございますけれども、時間の関係上、活動方針の討論に委ねましてこの場では控えさせていくことをご容赦いただきたいと思います。

 なお、私事で大変恐縮でございますが、私は今大会を以て、連合千葉役員を退任することになっております。これまでの皆さま方のご理解ご協力に対しまして心から感謝を申し上げます。今後は福祉団体の一員として、連合千葉の運動を側面から支えていくという点について申し上げさせていただきます。

 最後に、本議案に対する皆さま方の積極的な参画、そして引き続き各構成組織、地域協議会の連合千葉へのご支援・ご協力をお願い申し上げまして挨拶とさせていただきます。
 どうぞよろしくお願いいたします。ありがとうございました。

以 上

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