連合千葉

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会長挨拶・談話

2022/01/04 2022新年の会長挨拶

 連合千葉に集う構成組織のみなさま、ご家族のみなさま、日頃より連合千葉が推進する運動にご理解とご協力をいただいております関係団体のみなさま、そして、すべての働く者とご家族のみなさま、新年あけましておめでとうございます。
 2022年の年頭に当たり、謹んで新年のご挨拶を申し上げます。
昨年を振り返りますと、一昨年に引き続き新型コロナウイルス感染症の感染拡大の脅威に晒された1年でありました。今は幸い、急速に新規感染者が減少傾向にありますが、あらたな変異株の発見や、海外では感染爆発の傾向もみられ、まだまだ終息とは言えない状況が続いています。
 私たち働く者を取り巻く環境においても、依然として厳しい境遇に置かれている業種・業態も多く存在します。また、パート・有期・派遣・フリーランスといった雇用形態で働く方、また女性・外国人・学生など経済的に不安定で弱い立場にいる方は、困難な状況にあり、引き続きの支援が必要である、このように認識しています。
誰一人取り残されない社会の構築に向け、連合千葉としても、あらゆる方面へのアプローチが必要であり、また、それが求められていると考えているところです。
 一方、私たち労働組合の活動についても、様々な制約をせざるを得ない状況が続いています。ただ、コロナ禍当初は、感染拡大防止を最優先に、中止や延期を余儀なく行わざるを得なかった状況にありましたが、国内で初めて感染が確認されてから2年が経過し、これまでの試行錯誤で模索してきた、Webを活用するなどのあらたな運動形式も、今では定着してきました。
 私たち連合に課せられた使命として、社会的発信による世論形成は極めて重要な運動と位置付けています。また、その基盤には、組織内での議論を重ね、団結のもと結集し、牽引役を担う、このような責務を負っているとも考えているところです。
 Webによる運動形式が、このような目的を達することができるか、と言えば、物足りない部分があることも認識しています。すべての活動をオンラインに、ということではなく、「組織力」を意識した運動の推進を大前提に、メリットを活かした運動形式を指向してまいります。これまでの「できることをやっていく」という発想から、「いかに運動を広げていくか」このような視点でチャレンジしていく年にしたいと考えております。
 新年早々には2022春季生活闘争が本格化します。連合では、昨年の12月に、闘争方針を確立いたしました。今次春闘は、5年後・10 年後の未来の姿を描き、そこに到達する道筋を労使で考え共有してこそ未来は作られる、との思いから「未来づくり春闘」をスローガンに、すべての労働組合が「賃上げ」に取り組むことをはじめ、経済・社会の活力の原動力となる「人への投資」を積極的に求めていくこととしています。
また、働く者の目線に立ったワークライフバランス、職場における均等待遇などの働き方の改善も重要な課題です。職場における様々な課題の解決に向け労使で議論を尽くすことになりますが、労働組合が労使交渉で獲得した労働条件を、多くの未組織労働者に波及させることも極めて重要です。
政治の場においても、首相より「人への投資」のメッセージが強調され、税制優遇措置なども公表されていますが、賃上げに関して言えば、政府が主導して実現できる訳はなく、労使交渉しか手段はありません。
連合千葉においても、この春季生活闘争を通じて、社会に労働組合の役割や意義をアピールし、私たち労働者にとって集団的労使関係の構築の必要性を、あらためて訴える世論喚起の形成に努めていきたい、と考えています。
 次に政治活動について触れておきたいと思います。
 昨年は、千葉県知事選挙、千葉市長選挙、衆議院議員選挙と、大型選挙が執行された年でもありました。3月に執行された千葉県知事選挙では、連合千葉が推薦した熊谷知事が当選を果たし、これまで千葉市長時代からの良好な関係を活かし政策に係わる意見交換を行っています。私たちの政策を理解し、話をしっかりと聞いてくれる知事がようやく誕生いたしました。このことにより、連合千葉が取り組む政策実現に大きく前進が図れていると実感しています。同様に神谷千葉市長とも政策論議を通じ、意見交換を行っています。また、県内各自治体においても、県内7つの地域協議会を中心に、推薦首長・推薦議員との連携のもと、政策実現に向け一定の成果を得ていると認識しています。
 働く者が安心して働き、暮らしていける社会の構築は、選ばれる街づくり、地域の活性化に直結するものと考えています。そのような意味からも、推薦した自治体のトップとの連携は、働く者にとっても、また千葉県の発展に向けても意味のあるものであり、連合千葉もその一翼を担っていると考えています。
一方、昨年10月に執行された衆議院議員選挙では、大方の予想を覆し、引き続き与党の絶対安定多数を許す結果となりました。連合全体では、推薦した213名の候補者のうち99名の当選、千葉県では11名を推薦し5名の当選という結果となり、選挙区毎でみれば一定の成果もみられた一方で、私たちの政策を理解する政治勢力の拡大には、残念ながら及ばなかったと言えます。
 これまで多くの不祥事や、コロナ対応、物事の決め方などに多くの国民が不満を抱いてきたはずの政府・与党が、結果して、圧倒的な数で信任された、ということですが、与党が本当に国民の信任を得たのか、それとも与党に対峙する政治勢力として特定の野党が民意を受けられなかったのか、政党はしっかりと分析し、国民が何を求めているのか今一度考えなおす必要があると考えています。また、国民の半数近くが投票に行っていないという社会的な課題にも向き合わなければなりません。
 今月からは通常国会が始まりますが、与野党ともに、どこを向いて論じられているのかを注視をしていかなければなりません。そのうえで、国民全体が、見極め、評価し、投票により意思を表す、ある意味当たり前のことですが、あらためてお伝えしておきたいと思います。コロナ禍によって、私たちの生活に係わる政策が良くも悪くも、政治の場ですべて決まってしまうことを、目の当たりにしてきました。私たちの生活に直結している、政治・選挙の重要性を今一度、一人ひとりが再認識することが重要です。
 今年は参議院議員選挙が執行されます。政権選択選挙である衆議院議員選挙とは少し性質は異なりますが、連合が政治・選挙に取り組む意義は同じです。
 連合は、緊張感を持った二大政党的政治体制により、一部の既得権益者に向いている政治から、真面目に働き暮らしている方々に目を向ける、そのような政治を求めてきました。
この参議院議員選挙が、働く者・生活者の視点での政策の実現と、緊張感を持った二大政党的政治体制の確立への足がかりとなるよう、取り組んでまいりますので、引き続きのご理解とご協力をお願いいたします。
 私たちを取り巻く環境は、引き続きのコロナ対応、大規模化している自然災害の猛威への備え、必ず到来する超少子高齢化社会における医療・介護や社会保障などの福祉に係わる社会全体が直面している課題、カーボンニュートラルに代表される産業構造の変化による雇用環境、ニューノーマルに対応した働き方など、これだけを取ってみても、まさに激変の中にあり、乗り越えなければならない課題が山積しています。
 連合は全国で約700万人、連合千葉では約15万人の様々な業種・業態で働く者が、結集したナショナルセンターです。組合員のご家族や関係する団体等も含めれば、相当な方々が連合運動に関わっており、多くのみなさまのお力添えをいただいています。
 連合千葉は、連合が掲げた運動方針を地域で実践する立場で、「働くことを軸とする安心社会」「誰一人取り残されることの無い社会」「ジェンダー平等・多様性を受け入れる社会」このような社会の実現に向け、連合運動に係わる多くのみなさまから共感が得られる運動を推進していく所存です。
 あらたな年を迎え、気持ちをあらたに、みなさまとともに前に進んでいく、このような年にしたいという決意とともに、今年が皆様にとって素晴らしい年となりますことをご祈念申し上げ、新年のあいさつとさせていただきます。
 ともに頑張りましょう!

以 上

下記のURLより動画による新年挨拶が視聴可能です。
http://chiba.jtuc-rengo.jp/siryou_event_2022_shinsyuni.html

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