連合千葉

連合千葉 第92回千葉県中央メーデー

メーデー宣言

第92回千葉県中央メーデー
  メーデー宣言

 本日、私たちは第92回千葉県中央メーデーを開催した。
日本における初のメーデーから100年の節目であった昨年、そして今年。新型コロナウイルス感染症の影響により、これまでのような数多くの仲間が同じ場所に結集することが叶わない状況が続いている。
しかし、労働の尊厳を称えるメーデーの意義は不変であり、今年はリアルとWEBでつながった。世界の多様な働く仲間が、時間や場所を超えて思いを結集し、声を上げていこう。

 東日本大震災、あの未曾有の大惨事から10年が経った。災害で無念にも尊い命を失った方々、困難な状況の中でも懸命に前を向き、歩みを進めている方々に今一度思いを寄せたい。復興はいまだ道半ばであるが、時間の経過とともに災害の記憶や教訓は薄れつつある。他方、自然災害の脅威は、幾度となく私たちの暮らしを脅かし続けており、改めて10年前に起こった出来事に向き合い、着実な復興・再生と、防災・減災の社会づくりに取り組んでいかなければならない。

 新型コロナウイルス感染症は、いまだ世界中で猛威を振るっており、多くのかけがえのない命を奪い、私たちの生活・雇用・経済に多大な影響をもたらし続けている。日々感染の危険と隣り合わせにいながら、私たちの命と生活を懸命に支え続けている数多くの働く仲間がいることを決して忘れず、すべての働く仲間の奮闘を称え、感謝の気持ちを表そう。
 また、コロナ禍は、社会の脆弱さとひずみを明らかにした。私たちは、企業規模間、雇用形態間などの格差是正に向けて分配構造の転換に取り組むとともに、社会にはびこる偏見や差別、誹謗中傷に毅然と立ち向かい、多様性を認め合う社会づくりを力強く進めて行く。この思いを、すべてのメーデー参加者とともに確認し、発信していこう。

 国際社会においては、自由で民主的な社会の侵害という、断じて許されない事態が起きている。永らく民主化を支援してきたミャンマーにおける、国軍クーデターと多くの犠牲者を出している市民への弾圧に対し、私たちは強く抗議する。また、新型コロナウイルス感染症のワクチンを巡る偏狭なナショナリズムの動きを看過することはできない。人類共通の脅威に対し、世界がひとつになって協力していくことを望む。
 SDGs(持続可能な開発目標)を世界で推し進め、誰一人取り残されることのない社会、地域の実現に向けて、国際労働組合総連合(ITUC)と連帯し、各国政府に対して国際協調の精神にもとづく行動を求めていく。
 今こそ心をひとつに、分断から連帯へ。支え合い・助け合いと共生の社会の実現を。私たちが先頭に立って働く仲間をまもり、笑顔のために感謝と思いやりの絆をつなぎ、希望あふれる未来を切り拓いていくことを、ここに宣言する。


2021年4月29日
第92回千葉県中央メーデー

  連合千葉(日本労働組合総連合会 千葉県連合会) 〒260-0013 千葉県千葉市中央区中央4丁目13番10号 千葉県教育会館 新館6階 TEL:043-201-2022 FAX:043-201-2023