第94回千葉県中央メーデー
　 メーデー宣言

　本日、私たちは第94回千葉県中央メーデーを開催した。労働者の地位や労働条件の向上、民主主義の発展や恒久平和を希求する、メーデーの社会的意義は不変である。多様な仲間がつながること、団結することの重要性を再認識するとともに、再び多くの仲間が結集することができた、この喜びを皆で分かち合おう。

　長引くコロナ禍や急激な物価高は、私たちのくらし、とりわけ立場の弱い人々に大きな影響を与えている。持続的な賃上げや、有期・短時間・契約などで働く仲間の処遇改善、適正な価格転嫁、フリーランスをはじめ曖昧な雇用の課題解決、そして社会的セーフティネットの強化など、くらしをまもる取り組みを最優先に進めよう。
　あわせて、本年は関東大震災から100年となる。甚大な被害をもたらしたトルコ・シリアの大地震は記憶に新しいが、わが国でも気候変動に伴う自然災害が頻発化・激甚化している。これら災害の記憶を風化させることなく、被災地の復興・再生と、その教訓を活かした防災・減災対策を進め、支え合い・助け合いの社会をつくって行こう。

　国際社会に目を向ければ、ロシアによるウクライナへの軍事侵攻は未だ終結の兆しすら見えず、この間の北朝鮮のミサイル発射などとも相まって、今この時も世界の平和が脅かされている。平和と秩序を武力で破壊する暴挙は断じて許されない。まもなく被爆地・広島で、核兵器保有国をはじめとする世界のトップリーダーが一堂に会する、歴史的なＧ７サミットが開催される。唯一の戦争被爆国として、核兵器の廃絶と恒久平和の実現、そしてそのための国際社会の結束を強く求めよう。
　さらに、ミャンマー軍事政権による市民弾圧など、いまだに人類普遍の価値たる人権を脅かし、侵害し続ける国もある。今こそ私たちは、平和・人権・環境・労働が守られる、自由で民主的な世界の構築に向け、国際連帯を深めて行こう。

　すべての働く仲間が安心して働きくらすために、ジェンダー平等の実現はもとより、多様な価値観・背景を持つさまざまな人たちとの対話を進め、持続可能でよりよい世界、誰一人取り残されることのない社会、笑顔あふれる未来をめざし、力を合わせ、ともに進もう。
　以上、ここに宣言する。

2023年4月29日
第94回千葉県中央メーデー